じゃが芋の種類と料理
じゃが芋の選び方
ふっくらしていて丸みがあり、ずっしり重いもの。表面がなめらかで傷やしわのないものを選びましょう。
保存方法
暗くて涼しい場所に保管しましょう。冷蔵庫で保管する必要はありませんが、購入したら早めに使いきりましょう。
じゃが芋の天然毒素について
芽とその芽の根元や光にあたって緑がかった部分には天然毒素であるソラニン等が含まれています。また、家庭菜園などで作られた未熟で小さいじゃが芋は、全体にソラニンを多く含んでいることもあるので、注意が必要です。ソラニンを含む芽や緑がかった皮を食べると吐き気、おう吐、下痢、腹痛、めまいや頭痛などの症状がでることがあります。じゃが芋を食べたあとにこのような症状がでたら病院を受診しましょう。
芽と緑色部分の取り除き方
芽を根元を含めて完全に取り除きます。緑色になってところは皮を深くむき、皮より内側の部分も含めて緑色になっている部分は全て除きましょう。
料理に合わせて品種を選んでみましょう
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男爵(だんしゃく)
男爵の形は丸くややゴツゴツした形をしており、芽の部分のくぼみが深いので皮が剥きにくいという難点がありますが、でん粉を含む量が多く、加熱するとホクホクした食感とじゃが芋らしい風味が楽しめます。
おすすめの料理
ジャガバター、ベイクドポテトやフライドポテト、ポテトサラダやコロッケなどに適しています。煮ると崩れやすいので注意が必要です。
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メークイン
長楕円形で少し曲がり気味になる傾向があります。表皮はすべすべしていて、芽が少なくくぼみも浅いので、皮が剥きやすく、食感は「男爵」よりも粘質でさらさらした感じではなく滑らかで、ほんのりと甘味があります。この甘味は低温で貯蔵することで更に増します。
メークインは他のじゃが芋に比べソラニンを多く含む傾向にあります。表皮も日光に当たると緑化し易いので注意が必要です。
おすすめの料理
静かにじっくりと味を染み込ませるおでんやグラタンなどにも使いやすく舌触りも滑らかで美味しく仕上がります。メークインは男爵よりは粘質で煮崩れしにくいですが、強い火力で芋が踊るような煮方をすると崩れてしまうので注意してください。また、揚げ物は糖分が多いため色付きやすいので注意が必要です。
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きたあかり
表皮の色や形は男爵とよく似ていますが、芽が赤紫色になるので、出ているとよく分かります。果肉は男爵よりも黄色く、肉質は粉質で、加熱調理するとホクホクした食感が味わえます。また、男爵よりも甘味が強いのも特徴です。この色や甘さなどから「くりじゃが芋」などとも呼ばれ、人気が高くなっています。
おすすめの料理
きたあかりは加熱調理するとホクホクするタイプで、甘く香りも良いのでシンプルにジャガバターにしたり、フライに合います。
逆に、粉質のため、煮崩れしやすいので、煮物に使う場合はとろ火で芋が踊らないように注意しましょう。粉ふき芋やポテトサラダにもおすすめです。
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インカのめざめ
重さが平均50g前後と小ぶりのじゃが芋で、果肉が綺麗な黄色をしています。
肉質はやや粘質できめが細かく、舌ざわりがとても良いです。皮を剥いた後の変色もほとんどなく、加熱調理しても綺麗な濃黄色が活かせます。
一般的な男爵と比べでん粉価が高く、調理加工性に優れ、独特の風味があります。
おすすめの料理
煮崩れしにくいのでシチューやカレー、肉じゃがなどの煮物に向いている他、揚げ物は変色しにくく綺麗に仕上がります。
また、色が黄色で綺麗なので、茹でてさいの目に切って、サラダに仕上げたり、炒め物にも崩れにくいのでおすすめです。
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とうや
形は球形から長球形で比較的サイズが大きい物が出来ます。表面の芽が浅く、皮は剥きやすいです。果肉は黄色っぽく、でん粉を含む量が少ないので加熱してもあまりホクホクした感じにはなりません。
おすすめの料理
粉っぽくなく滑らかな舌触りが楽しめます。
切った後の黒変はほとんどないので、加工用にも適しています。煮崩れしにくいので、煮物や炒め物などに向いています。
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新じゃが芋
どの品種でも春の時期に出回っている皮が薄くてみずみずしいじゃが芋を「新じゃが」と言っています。皮ごと食べられるので、じゃが芋の栄養と風味を十分に楽しめます。洗ってこすっただけでも皮がはがれそうなものほど良品です。
おすすめの料理
甘辛煮やフライドポテトなど皮つきのまま調理しましょう。スパイスとオリーブ油をからめてオーブン焼き、スパニッシュオムレツなどもおすすめです。